| 物語はグラスティノの苦行所の場面で始まる。ブガワン・ゴトモの妻、デウィ・インドラディはこの世にある滋味を見いだすことができる、チュプ・マニ・アストギノで戯れるのに夢中になっていた。突然、長女のデウィ・アンジャニが来て、それを見つけた。デウィ・アンジャニはその遊び道具を借りた。 デウィ・インドラディは決して弟たちに知られるに至ってはならないという条件で、それを彼女に貸した。とはいえ、デウィ・アンジャニはまさに二人の弟、グワルソとグワルシに見せびらかした。その結果、チュプ・マニ・アストギノの奪い合いのもととなり、紛争が起こるにいたった。 瞑想中のブガワン・ゴトモは邪魔をされた。そして、何とも驚いたことに、一瞬にして彼は騒動の原因となるのが、バトロ・スルヨの持ち物であるチュプ・マニ・アストギノであることを知った。 チュプ・マニ・アストギノの由来を尋ねられたデウィ・インドラディは、応える勇気を持たなかった。彼女はただ押し黙っているだけだった。この事態にルシ・ゴトモは大いに怒り、石碑となったデウィ・インドラディを打ち据え、かくてそれは遠くへ投げ捨てられ、アルンコ国の国境近くに落ちた。 その後チュプ・マニ・アストギノは投げ捨てられ、スモロ池に落ちた。デウィ・アンジャニ、グワルソ、グワルシは彼らの保護者エムバン・スワレ、ジュムバワンそしてメンドに随行され、全員が彼らの父に投げ捨てられたチュプ・マニ・アストギノを急ぎ追いかけた。グワルソとグワルシはデウィ・アンジャニより少し早く、スモロ池に先に到着した。二人は直ちにその池に飛び込み、潜ってその小箱(チュプ)を探した。 探すうちに、二人の姿は猿となった。ジュムバワンとメンドもまた、ブガワン・ゴトモの二人の息子に続いてそのようになった。 デウィ・アンンジャニとエムバン・スワレは後に着き、飛び込まなかったが、その流れを減らそうと顔を濡らした。そして、その時、彼女たちの顔もまた猿の顔に変わった。 なんとも嘆かわしいことに、彼らの美丈夫ぶりと美しさは失われ、今や猿の姿となったてしまった。 後悔で一杯になって、彼らは苦行所へ戻り、彼らの姿が元に戻るようにとルシ・ゴトモに願った。しかし、ルシ・ゴトモは彼らの姿が変わったのは神の思し召しだと答えた。猿に姿を変えたとはいえ、彼らはダルマを全うすることができる。そのために、苦行にいそしむよう促された。 このラコンはラコン・パクムに属し、とてもポピュラーであり、殊にワヤン・オランの舞台で、しばしば演題にのぼる。 |