ウィロトのプラブ・マツウォパティは息子のウトロが王宮から行方不明となり、大いに嘆いていた。サン・ラジャ(聖王)はウラトソンコに、プラブ・アビヨソにウトロ捜索の手助けを乞うためアスティノへ赴くよう命じた。一方、タシクルトノのプラブ・タシクロジョは、何者かに誘拐された娘の捜索と犯人捕縛の協力をアスティノに求めていた。アビヨソは森の中で瞑想するウトロを見つけ、ブル・カピトゥ王プラブ・プラウォトの息子ギリ・クスモに誘拐された、タシクルトノの王女デウィ・ティルトワティ捜索を命じた。 ギリ・クスモはティルトワティ拉致に成功し、彼女を犯そうとしたが、妹のデウィ・シンドゥサリも一緒に連れて行って欲しいと頼まれた。喜んだギリ・クスモはタシクルトノへ戻り、王宮に入った。しかし運尽きて、見張っていたウトロとウラトソンコに捕らえられた。ギリ・クスモはブル・カピトゥへ逃げ帰ったが、二人のパンゲラン(貴族の尊称、この場合は王子)はこれを追った。かくてギリ・クスモとその父は殺され、ティルトワティは解放された。ここに至り、ウトロはティルトワティと、ウラトソンコはシンドゥサリと結婚した。 このラコンはラコン・パクムに属すが、著名ではない。 |
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